Figmaによるデザインデータ
Figmaは、クラウドベースのデザインツールであり、ウェブデザインやUI/UXデザインを中心に様々なデザインプロジェクトに利用されています。リアルタイムの協力編集、プロトタイピング、ベクトルイラストレーション、プロダクトデザインなど、多岐にわたるデザインニーズに対応しています。
特徴と機能
クラウドベースの協力編集
Figmaはウェブブラウザ上で動作し、クラウド上にデザインプロジェクトが保存されます。これにより、どこからでもアクセス可能で、同時に複数のユーザーがリアルタイムで協力編集できます。
マルチプラットフォーム対応
Windows、Mac、Linuxなど、異なるプラットフォームやデバイスで使用できます。さらに、モバイルデバイスでもアプリを通じてデザインのプレビューやコメントが可能です。
プロトタイピング
Figma内でプロトタイピングを行うことができ、デザインのフローを視覚的に確認できます。ユーザビリティテストやステークホルダーへの共有に役立ちます。
ベクトルイラストレーション
ベクトルツールを備えており、アイコンやイラスト、ロゴなどの作成が可能です。ベクトル形式で保存され、拡大縮小しても画質が劣化しません。
ベクトルイラストレーション
ベクトルツールを備えており、アイコンやイラスト、ロゴなどの作成が可能です。ベクトル形式で保存され、拡大縮小しても画質が劣化しません。
デザインシステム
コンポーネントやスタイルなどを組み合わせたデザインシステムを構築できます。これにより、一貫性のあるデザインを保ちながら効率的に作業できます。
プラグインエコシステム
Figmaは豊富なプラグインエコシステムを提供しており、デザイナーがツールや機能を拡張できます。これにより、ワークフローのカスタマイズが可能です。
バージョン管理
プロジェクトの変更履歴が保存され、過去のバージョンに戻ることができます。誤って行われた変更を取り消すなど、柔軟で安全な作業が可能です。
利用シーン
UI/UXデザイン
ウェブサイトやアプリケーションのUI/UXデザインを作成し、プロトタイプを共有・テストするのに適しています。
プロダクトデザイン
プロダクトの外観やユーザーエクスペリエンスのデザインを行います。特に多くのステークホルダーが関与するプロジェクトにおいて、クラウド上での協力編集が有用です。
イラストレーション
ベクトルイラストレーションの作成やアイコンデザインにも利用されます。
デザインシステム管理
デザインシステムの構築や管理に使用され、統一感のあるデザインを保ちながらプロジェクトを進めることができます。
Figma利用時の注意点
Figma(フィグマ)はデザインとコーディングのスムーズな連携を可能にする優れたツールですが、依頼時にはいくつかの重要なポイントに留意することが求められます。これらのポイントを押さえることで、コーディングの進行が円滑になり、確認にかかる工数を削減できます。
1. コーディングの依頼前に検討事項を共有する
Figma上でデザインが完成した段階で、コーディングに移る前に検討すべき事項がいくつかあります。例えば、ホバーエフェクトやアニメーションの動作、モバイル対応などがこれに当たります。これらの事項はデザインと同時に共有されると、コーダーはより正確にコーディングを進めることができます。
2. コーディングの際には指示を具体的にする
Figma上のデザインにおいて、特に微細な部分や挙動に関しては、具体的な指示が必要です。例えば、フォントサイズやカラーコード、マージンの値などは明確に指定されると、コーダーが理解しやすくなり、ヒューマンエラーが軽減されます。
3. 不要なコメントは削除しておく
Figmaを活用するプロジェクトでは、初期段階では細かなやり取りや議論がコメントとして残されることが一般的です。しかし、デザインが確定し、コーディングの段階に進む際には、不要なコメントを削除することが重要です。
コーダーはデザイナーからの指示やフィードバックに集中しやすくなります。プロジェクト全体の情報が整理され、明確なコミュニケーションが可能になります。デザインの確定後には、焦点をコーディングや最終確認に絞ることが求められます。
AdobeによるFigma買収
Adobe社が、デザインツールのトッププレイヤーであるFigma社を200億ドル(約2.8兆円)で買収することが発表されました。この戦略的な買収により、Adobeはそのクリエイター向けツールのポートフォリオをさらに強化し、Figmaのユーザーベースにアクセスすることが期待されています。
Figmaは、オンラインでの共同作業やクラウドベースのデザインツールとして、デザイナーたちに高い評価を受けています。この買収により、Adobeはそのデザイナーコミュニティへの影響をさらに拡大し、クリエイターたちにより多くのオプションを提供することが可能になるでしょう。
XDの今後について
しかし、一方でAdobe XDの将来には不透明な部分もあります。現在、Adobe XDはユーザーフレンドリーなインターフェースや強力なプロトタイピング機能を備え、多くのデザイナーに支持されています。ただし、買収に伴い、Adobe XDのサービスが終了する可能性が指摘されています。
AdobeおよびFigmaは共同声明で、「今後のプロダクトやサービスに関しては、ユーザーに十分な通知とサポートを提供する」と述べており、ユーザーたちに安心感をもたらそうとしています。
デザイン業界において、これほどの大手企業同士の合併は大きな注目を集めています。今後の展開に注目が集まる中、AdobeとFigmaはデザイナーコミュニティにとってどのような価値を提供していくのか、今後の発表が期待されます。